「うまい文章」を否定する
永井龍男『へっぽこ先生その他』(講談社文芸文庫)に、「正確な文章」というエッセイが収録されている。
冒頭部分からいくつか抜き出してみよう。
<「うまい文章」とか「うまい文章の書き方」とかいう「うまい」を、私は最初に否定する>。
<文章の目的は、うまいことにあるのではなく、「正確」な表現でなければならない。その人の思想、感情を出来るだけ正確に表現するのが文章の役目である>。
<うまい文章を書こうと努力するのは、まちがっている。正確な文章を書こうとすることこそ、根本だと私はいう>。
永井龍男は、『文藝春秋』編集長でもあった小説家(1904-1990)。菊池寛に誘われて『文藝春秋』に入っている。
永井龍男の文体はじつにプレーンで、その濃すぎず、薄すぎないバランス感が私の好みだ。この「正確な文章」という一編は、その文体の秘密をみずから解き明かしている。
読みやすくて、すっと入ってくるのが「うまい文章」だと私も考えているので、この永井龍男の見方には賛同できる。
関連:
ウィキペディア - 永井龍男
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B8..
関連エントリ:
伝わる文章の書きかた 結果を先に、「いいわけ」は最後に
http://mojix.org/2011/02/26/tsutawaru-bunshou
冒頭部分からいくつか抜き出してみよう。
<「うまい文章」とか「うまい文章の書き方」とかいう「うまい」を、私は最初に否定する>。
<文章の目的は、うまいことにあるのではなく、「正確」な表現でなければならない。その人の思想、感情を出来るだけ正確に表現するのが文章の役目である>。
<うまい文章を書こうと努力するのは、まちがっている。正確な文章を書こうとすることこそ、根本だと私はいう>。
永井龍男は、『文藝春秋』編集長でもあった小説家(1904-1990)。菊池寛に誘われて『文藝春秋』に入っている。
永井龍男の文体はじつにプレーンで、その濃すぎず、薄すぎないバランス感が私の好みだ。この「正確な文章」という一編は、その文体の秘密をみずから解き明かしている。
読みやすくて、すっと入ってくるのが「うまい文章」だと私も考えているので、この永井龍男の見方には賛同できる。
関連:
ウィキペディア - 永井龍男
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B8..
関連エントリ:
伝わる文章の書きかた 結果を先に、「いいわけ」は最後に
http://mojix.org/2011/02/26/tsutawaru-bunshou