2013.01.12
「日本手話」と「日本語対応手話」
ウィキペディア - 手話
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%8B%E8%A9%B1

<手話(しゅわ)とは、手指動作と非手指動作(NMS, non-manual signals)を同時に使う視覚言語で、音声言語と並ぶ言語である。手話は聴覚障害者(ろう者)が中心となって使用している>。

<日本では、ろう者同士の間で生まれ、広がった日本手話(Japanese Sign Language, JSL)のほか、日本語と手話とをほぼ一対一に対応させた日本語対応手話(Signed Japanese)、その両者の中間的な表現(中間手話Pidgin Signed Japanese)等が使われている。日本手話の文法においては、非手指動作(表情や頭部の動き、口型など)が重要な意味を持つ。日本語対応手話は、基本文法が日本語のため、非手指動作はほとんど使われない(日本語の文法に則って手話単語を表現する。ただし名詞の多くが手指表現+口型で意味が確定される点は日本手話と同じ)。言語学的な観点でみると両者は異なるが、実際の運用面では両者がある程度混在している>。

<急進的なろう者とそれに同調する聴者(D-PROや全国ろう児を持つ親の会、金澤貴之など)は、日本語対応手話は独自の文法を持っていないので手話とはいえず、これに対し手話という文字列を使うべきではないと主張し、1990年代から2000年代前半にかけては「手指日本語」、「シムコム」という語を用いていた。だが、このような主張については排他的であるとの批判的な意見が多数であったことから、最近では「手指日本語」、「シムコム」という用語の使用は少なく、「(日本語)対応手話」との呼び方がほぼ定着した>。

日本の手話には、主に「日本手話」と「日本語対応手話」の2種類があるようだ。

日本手話」は非手指動作(表情や頭部の動き、口型など)を重視し、独自の文法をもつ「クレオール言語」(文法が発達し、複雑な意思疎通が可能な言語)にあたる。いっぽう「日本語対応手話」は、日本語の文法や語順に手話単語を当てはめた「ピジン言語」なのだそうだ。

手話と法律」のところには、このようにある。

<日本では1933年以降、2011年まで、手話は法律上は言語として認められておらず、公立のろう学校でも、積極的に教授されているところが多くなかった。多くのろう学校ではむしろ、「口話法」(相手の口を見て話を理解する技術)が主流となっているが、口話法は習得が難しいと指摘する専門家が少なくない。これまで、多くのろうあ者は、先輩等の手話を見て憶えるのが主流であった。そこで、手話言語法という、手話を言語として認める法律を制定しようという動きが出た。国連障害者権利条約には、手話が言語である旨明記されている。2011年7月29日、「言語」と規定された改正障害者基本法案が参議院本会議で全会一致で可決、成立し、8月5日に公布された。この改正により、日本で初めて手話の言語性を認める法律ができた>。

日本では2011年まで、手話は法律上は言語として認められていなかったそうだ。手話が言語であることは自明だと思うが、日本ではそれにあたる法律がずっとなかったようだ。


関連:
ウィキペディア - 日本手話
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5..
ウィキペディア - 日本語対応手話
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5..