2013.05.13
「ひらがな・カタカナ市町村サミット」の復活を願う
青森県の「むつ市」、茨城県の「つくば市」、埼玉県の「さいたま市」のように、ひらがなの名前を持つ市はけっこうある。

ウィキペディアに「ひらがな・カタカナ地名」というページがあり、ひらがな・カタカナを含む市町村がリストアップされている。数えてみたら、ひらがなを含む市町村が48、カタカナを含む市町村が2のようだ。

現在、日本に市町村は1719あるらしい(市が789、町が746、村が184)。そのうち、ひらがな・カタカナを含む市町村は50しかないのだから、なかなかレアな存在である。都道府県が47だから、各都道府県に平均1つくらいしかないわけだ。

ひらがな・カタカナの地名には、賛否両論の議論があるようだが、私はわりと好印象をもっている。近年、ひらがなの市が増えてきたのも、全体としては賛成派が多いことのあらわれだろう。

ひらがな・カタカナを含む市町村が一堂に会する「全国ひらがな・カタカナ市町村サミット」というものが、以前あったらしい。しかし、2004年の福島県いわき市での開催を最後に、解散してしまったようだ。

四国新聞社 - ひらがなサミット解散/合併で自治体名が漢字に(2004/07/02 21:24)
http://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/article.aspx?id=20040702000323

<全国のひらがなとカタカナ名称の市町村が一堂に会して友好を深めてきた「全国ひらがな・カタカナ市町村サミットinいわき」が2日、福島県いわき市で開かれた>。

<市町村合併で漢字名称に変わる自治体が相次ぐことと、新たな参加が見込めないため同サミットは今回で解散することを決めた>。

<全国ひらがなカタカナ市町村連絡協議会の主催。今回が15回目で、現在9自治体がメンバー>。

<総会では、市町村合併で漢字名称に変わる予定のびわ町、マキノ町(滋賀)とむつみ村(山口)が退会し、新たなひらがな名称自治体の加入がない現状が報告された。同協議会は「当初の目標はほぼ達成した」とし、解散を申し合わせた。今後は各自治体が独自に交流を深めていく>。

<同協議会は1990年に発足し、毎年、加盟自治体の持ち回りでサミット開催などを通じて、友好を深めてきた>。

週刊School55 - 市町村合併に伴いひらがなカタカナが漢字に、サミット解散(2004年7月12日)
http://www.school55.net/index/backnumber200407.html

<日本にひらがなカタカナを使った市町村は現在18市町村あり、そのうち10自治体が全国ひらがなカタカナ 市町村連絡協議会に加盟し、サミットを開催していました。しかし、市町村合併に伴いびわ町、マキノ町、 むつみ村が漢字名称に変わり退会するなどメンバーが減り、サミットも15回目の今回で解散に。 【全国ひらがなカタカナサミット】>

最初の四国新聞社の記事では、<市町村合併で漢字名称に変わる自治体が相次ぐことと、新たな参加が見込めないため同サミットは今回で解散することを決めた>とあり、ひらがな・カタカナの市町村は、今後は増えないと考えられていたようだ。

2番目の週刊School55の記事では、<ひらがなカタカナを使った市町村は現在18市町村あり>、と書かれている。2004年の時点では、ひらがな・カタカナの市町村は18だったようだ。

しかし2013年の現在、ひらがな・カタカナの市町村は、なんと50にもなっている。増えないどころか、激増したわけだ。

「ひらがな・カタカナ市町村サミット」という切り口は、私はとてもいいと思うのだが、ちょっと「早すぎた」のかもしれない。いまであれば、ご当地キャラやB級グルメなども大人気で、地域マーケティングは花盛りだ。「ひらがな・カタカナ市町村サミット」を復活させるのに、いまはちょうどいいタイミングではないだろうか。

「ひらがな・カタカナ市町村」という切り口は、斬新でありながら、わかりやすい。市町村の名前を切り口にしているので、名前を覚えてもらいやすい。「ひらがな・カタカナ市町村」が力をあわせて、マーケティングや観光キャンペーンをやれば、目立つし、きっとおもしろくなると思う。


関連エントリ:
ひらがな地名
http://mojix.org/2009/01/17/hiragana_chimei