日経平均1143円安 13年ぶりの急落
毎日新聞 - 株価急落:終値1143円安 アベノミクス調整局面か(2013年05月23日 21時55分)
http://mainichi.jp/select/news/20130524k0000m020118000c.html
日経平均株価が前日比1143円28銭安を示す株価ボード=東京都中央区で2013年5月23日午後5時23分、矢頭智剛撮影
<23日の東京金融市場は、長期金利が乱高下し、株安・円高が強まる大荒れの展開となった。東京株式市場の日経平均株価の終値は、前日比1143円28銭安の1万4483円98銭と前日からの下落幅としては「ITバブル」が崩壊した2000年4月以来、13年1カ月ぶりの急落を記録。外国為替市場では市場の混乱を嫌う投資家が安全資産の円を買う動きも強まり、円高・ドル安に傾いた。安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待で過熱気味に進んだ円安・株高は一時的な調整局面を迎えた可能性もある>。
アベノミクス期待で加熱気味だった日本株が、ついに崩れた。
前日比1143円安というのは、東日本大震災の直後やリーマンショック時すら超えて、2000年4月以来、13年1カ月ぶりの下げ幅らしい。
<23日の金融市場の異変は、長期金利から始まった。指標となる新規発行の10年物国債の利回りは米国債の利回り上昇の流れを受け、午前9時ごろ前日終値比で0.115%高い1.000%にまで急上昇(国債価格は下落)。長期金利は5月に入って上昇のピッチを上げていたが、節目の1%に到達したことで市場に警戒感が広がった>。
<これに反応したのが株式市場。朝方は円安傾向が続いたこともあって、前日までの上昇基調を引き継ぐ形で日経平均は一時、1万5900円台に乗せ、1万6000円をもうかがう勢いを見せたが、長期金利に連動する住宅ローンへの影響が警戒され、不動産関連株などに売りが先行。さらに午前中に発表された中国の景況感を示す5月の「中国製造業購買担当者景気指数」が市場予想を下回る水準の低調さだったことが嫌気され、全面的に売りが売りを呼ぶ展開となった>。
<東京外国為替市場の円相場も午前10時ごろから円高・ドル安に転じ、午後にかけて円高が加速。国債市場の不安定な動きや株安から、金やスイスフランなどとともに代表的な「安全資産」である円が買われたためだ。午前9時時点で1ドル=103円19銭だった円相場は、午後5時時点で1ドル=101円94銭となり、一日で1円25銭も円高に動いた。円高は輸出産業の業績への影響の懸念を呼び、さらに株安を進めた>。
<東京市場の動きを受けた23日の欧州市場でも円高・株安基調が続き、円相場は一時、100円台をつけた>。
日本株はすでに加熱気味だったので、悪材料に反応しやすい状態なのに加えて、悪材料が重なった、ということだろうか。
<円安・株高はアベノミクスへの期待の象徴だった。大胆な金融緩和策で引き寄せた円安は、昨年11月の衆院解散時の1ドル=81円台から半年で103円台へと20円超も進んだ。円高などの六重苦が重荷だった輸出産業には朗報で、自動車などの株価が急上昇。業績回復期待は幅広い銘柄に波及し、日経平均は半年で7割上昇した>。
<ただ、株高の加速度は過去の上昇局面と比べても急ピッチだった。警戒感は市場に根強く横たわっており、マイナス材料に敏感に反応した形。「市場でアベノミクス期待が膨張していたが、冷静になった」(SMBC日興証券の渡辺浩志エコノミスト)との見方が出ている。【高橋慶浩】>
この急落が1日で終わるのか、目が離せない。
朝日新聞デジタル - 日経平均急落、終値1143円安 13年ぶり下げ幅(2013年5月23日15時18分)
http://www.asahi.com/business/update/0523/TKY201305230022.html
<23日の東京株式市場は、中国の経済統計の悪化をきっかけに全面安となり、日経平均株価が1100円を超えて急落し、1万4400円台で取引を終えた。午前中には一時1万5900円台をつけるなど乱高下し、1日の値動きは1400円を超えた>。
<終値は、前日より1143円28銭(7・32%)安い1万4483円98銭。下げ幅は2011年3月の東日本大震災直後や08年10月のリーマン・ショック後を超え、ITバブルが崩壊した00年4月17日の1426円安以来の大きさになった>。
<東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同87・69ポイント(6・87%)低い1188・34。東証1部の出来高は76億5千万株と、初めて70億株を超えて過去最高を記録。売買代金も5兆8376億円と過去最高をぬりかえた>。
23日は、出来高・売買代金が過去最高だったらしい。
Yahoo!ファイナンスで、日経平均の動きをふりかえってみよう。
1日
1か月
1年
この1年で、8000円台から15000円台まで、日経平均は倍近くに値上がりしていた。それが1日で、1000円以上も急落したわけだ。これを絶好の買い場と見るか、流れが変わったと見るか。
「アベノミクス相場」などと呼ばれ、しばらく加熱気味だった日本株だが、これでいったん、水がさされた格好なのは確かだろう。
最近の上昇ムードにつられて株をはじめた人も、こういう急落を目撃すると、「やっぱり株は怖い」という恐怖が胸に刻まれるのではないか。
じっさい、株は怖いものだし、入れ込みすぎると、人生を棒にふることもある。そう思っていたほうがいい。
関連エントリ:
ポール・グレアム「財産を失う理由の大部分は浪費をしたからではなく、誤った投資をしたせいだ」
http://mojix.org/2010/07/14/paul-graham-money
http://mainichi.jp/select/news/20130524k0000m020118000c.html
日経平均株価が前日比1143円28銭安を示す株価ボード=東京都中央区で2013年5月23日午後5時23分、矢頭智剛撮影
<23日の東京金融市場は、長期金利が乱高下し、株安・円高が強まる大荒れの展開となった。東京株式市場の日経平均株価の終値は、前日比1143円28銭安の1万4483円98銭と前日からの下落幅としては「ITバブル」が崩壊した2000年4月以来、13年1カ月ぶりの急落を記録。外国為替市場では市場の混乱を嫌う投資家が安全資産の円を買う動きも強まり、円高・ドル安に傾いた。安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待で過熱気味に進んだ円安・株高は一時的な調整局面を迎えた可能性もある>。
アベノミクス期待で加熱気味だった日本株が、ついに崩れた。
前日比1143円安というのは、東日本大震災の直後やリーマンショック時すら超えて、2000年4月以来、13年1カ月ぶりの下げ幅らしい。
<23日の金融市場の異変は、長期金利から始まった。指標となる新規発行の10年物国債の利回りは米国債の利回り上昇の流れを受け、午前9時ごろ前日終値比で0.115%高い1.000%にまで急上昇(国債価格は下落)。長期金利は5月に入って上昇のピッチを上げていたが、節目の1%に到達したことで市場に警戒感が広がった>。
<これに反応したのが株式市場。朝方は円安傾向が続いたこともあって、前日までの上昇基調を引き継ぐ形で日経平均は一時、1万5900円台に乗せ、1万6000円をもうかがう勢いを見せたが、長期金利に連動する住宅ローンへの影響が警戒され、不動産関連株などに売りが先行。さらに午前中に発表された中国の景況感を示す5月の「中国製造業購買担当者景気指数」が市場予想を下回る水準の低調さだったことが嫌気され、全面的に売りが売りを呼ぶ展開となった>。
<東京外国為替市場の円相場も午前10時ごろから円高・ドル安に転じ、午後にかけて円高が加速。国債市場の不安定な動きや株安から、金やスイスフランなどとともに代表的な「安全資産」である円が買われたためだ。午前9時時点で1ドル=103円19銭だった円相場は、午後5時時点で1ドル=101円94銭となり、一日で1円25銭も円高に動いた。円高は輸出産業の業績への影響の懸念を呼び、さらに株安を進めた>。
<東京市場の動きを受けた23日の欧州市場でも円高・株安基調が続き、円相場は一時、100円台をつけた>。
日本株はすでに加熱気味だったので、悪材料に反応しやすい状態なのに加えて、悪材料が重なった、ということだろうか。
<円安・株高はアベノミクスへの期待の象徴だった。大胆な金融緩和策で引き寄せた円安は、昨年11月の衆院解散時の1ドル=81円台から半年で103円台へと20円超も進んだ。円高などの六重苦が重荷だった輸出産業には朗報で、自動車などの株価が急上昇。業績回復期待は幅広い銘柄に波及し、日経平均は半年で7割上昇した>。
<ただ、株高の加速度は過去の上昇局面と比べても急ピッチだった。警戒感は市場に根強く横たわっており、マイナス材料に敏感に反応した形。「市場でアベノミクス期待が膨張していたが、冷静になった」(SMBC日興証券の渡辺浩志エコノミスト)との見方が出ている。【高橋慶浩】>
この急落が1日で終わるのか、目が離せない。
朝日新聞デジタル - 日経平均急落、終値1143円安 13年ぶり下げ幅(2013年5月23日15時18分)
http://www.asahi.com/business/update/0523/TKY201305230022.html
<23日の東京株式市場は、中国の経済統計の悪化をきっかけに全面安となり、日経平均株価が1100円を超えて急落し、1万4400円台で取引を終えた。午前中には一時1万5900円台をつけるなど乱高下し、1日の値動きは1400円を超えた>。
<終値は、前日より1143円28銭(7・32%)安い1万4483円98銭。下げ幅は2011年3月の東日本大震災直後や08年10月のリーマン・ショック後を超え、ITバブルが崩壊した00年4月17日の1426円安以来の大きさになった>。
<東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同87・69ポイント(6・87%)低い1188・34。東証1部の出来高は76億5千万株と、初めて70億株を超えて過去最高を記録。売買代金も5兆8376億円と過去最高をぬりかえた>。
23日は、出来高・売買代金が過去最高だったらしい。
Yahoo!ファイナンスで、日経平均の動きをふりかえってみよう。
1日
1か月
1年
この1年で、8000円台から15000円台まで、日経平均は倍近くに値上がりしていた。それが1日で、1000円以上も急落したわけだ。これを絶好の買い場と見るか、流れが変わったと見るか。
「アベノミクス相場」などと呼ばれ、しばらく加熱気味だった日本株だが、これでいったん、水がさされた格好なのは確かだろう。
最近の上昇ムードにつられて株をはじめた人も、こういう急落を目撃すると、「やっぱり株は怖い」という恐怖が胸に刻まれるのではないか。
じっさい、株は怖いものだし、入れ込みすぎると、人生を棒にふることもある。そう思っていたほうがいい。
関連エントリ:
ポール・グレアム「財産を失う理由の大部分は浪費をしたからではなく、誤った投資をしたせいだ」
http://mojix.org/2010/07/14/paul-graham-money