2013.06.21
ティム・バーナーズ=リー 「ウェブアプリこそ未来」
朝日新聞デジタル - WWW開発者「ウェブアプリこそ未来」 慶大教授と対談(2013年6月13日19時11分)
http://www.asahi.com/tech_science/update/0613/TKY201306130173.html


「技術的にはすべての文書システムは統合すべきだ」と語るティム・バーナーズ・リーさん=12日、千葉・幕張メッセ

<【戸田拓】千葉・幕張メッセで12日に開幕したネットワーク技術の展示会「インターロップ東京2013」のイベントで、インターネット上で広く使われている情報共有の仕組みワールド・ワイド・ウェブ(WWW)を考案したティム・バーナーズ・リーさんが、村井純・慶大教授と公開対談した。注目を集める「オープンデータ」のあり方などについて語り、ウェブ技術のさらなる発展に意欲を示した>。

ティム・バーナーズ=リーこそ、正真正銘の、現代の偉人である。

ウェブの発明者として、ティム・バーナーズ=リーはいまでも広く知られている。しかし、ウェブの発展がまだまだこれからであることを考えれば、彼がなしとげたことの価値は、これからも上昇しつづけるいっぽうだろう。後世の歴史家はおそらく、ヨハネス・グーテンベルクに匹敵する位置を、ティム・バーナーズ=リーに与えると思う。

<現在もウェブ技術の標準化を進めるワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム(W3C)の中心メンバーとして活動しているバーナーズ・リーさんは、対談でネットの今後の進化について、「ウェブアプリこそが未来」と言及。それぞれの端末に合わせたプログラムに代わって、ネットへの接続さえあれば機種を問わずウェブブラウザー上で機能を実行できる「ウェブアプリ」が、さらに高機能になり一般化する、との見方を示した>。

これは私もそう思う。スマホでの「アプリ」の流行は一時的なもので、PCの歴史がたどったのと同じく、スマホでも、ブラウザベースのウェブアプリに収斂していくと思う。

最近はHTML、CSS、JavaScriptも高度化してきて、ブラウザでの実装もすすんでいる。ウェブアプリをつくるのに使える、オープンソースのライブラリやアプリケーションも、大量に出回っている。サーバ側でもクライアント側でも、ウェブアプリをつくるための道具や環境はますます充実しつつあり、ウェブアプリをつくる敷居はますます下がっている。

どんな端末であろうと、通常の「アプリ」は消えゆく運命にあり、「ブラウザ」だけが生き残っていくと思う。つまり、すべてのアプリケーションはウェブアプリになり、すべての端末は「ブラウザ端末」になるのだ。


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