ブログのようなPC
「ファイルシステムのないPC」の具体例として、「ブログのようなPC」というのを考えてみたい。
「ブログのようなPC」とは、ブログを書くのと同じような感覚で使える、シンプルなPCだ。
「新規作成」をクリックすると、エディタが立ち上がる。中身を書いて、「保存」すると、ファイルができる。ファイルの保存場所を指定する必要はない。ファイル名は、日時やファイルの冒頭部分から自動生成される。
「開く」をクリックすると、ファイル一覧が出てくる。ファイルはあたらしい順に並んでいて、ファイル名から日時とファイル内容が大体わかるので、たいていの場合は目視で選べる。目視でわからない場合は、キーワード検索もできる。
ファイルの削除は、ファイルを開いている状態で、「これを削除」を選ぶ。確認ダイアログが出て、「OK」を押すと削除。「ゴミ箱」機能はない。
「設定」で、DropboxやEvernoteなどのネットサービスを指定しておくと、自動的に同期したり、手動でファイルのやりとりもできる。
ブラウザを搭載していて、ブラウザで見れるものは、なんでも見れる。いっぽうファイルの作成は、テキストファイルしか作成できない。ワードやエクセルは扱えない。
アプリケーションのインストールはできない。アプリケーションは、テキストエディタとブラウザしか入っておらず、変更できない。
私が想像する「ブログのようなPC」は、大体こんな感じだ。これくらいシンプルであれば、できることは限られるが、「使いこなせない」という心配もない。
ここまでシンプルだと、もはや「PC」とは呼べないかもしれず、むしろ「ポメラ」あたりに近いかもしれない。「コンピュータ」というよりも、「文房具」に近づいているわけだ。
ポメラは、機能をものすごく絞りこんでいて、その基本コンセプトは正しい。しかし現実には、せめてブラウザとネット接続がないと、使える場面が少ない。いまのポメラだと、会議のメモや、原稿書きくらいにしか使えない。これでは、iPadに負けてしまう。
「ブログのようなPC」は、iPadよりもさらに機能が少なく、しかしポメラよりも多い。コア機能は、
1. テキストエディタ
2. ブラウザ
3. ネット接続
の3つだ。ブラウザは最新のフル機能は必要なく、ウィキペディアを表示できるくらいでいい。極端にいえば、モノクロでもいい。
私から見ると、iPadですら、機能が多すぎる。アプリのインストールとか、別にいらない。要するに、ネットにつながって、ブラウザさえあればいいのだ。
「アプリのインストール」がなければ、シンプルになるだけでなく、セキュリティ的にも望ましい。多機能はリスクでもあるのだ。
こういうものがあれば、私はぜひ買いたいし、潜在需要もそれなりにあると思う。これくらいのものなら、アップルでなくても作れそうだ。すばらしいデザインでなくても、シンプルでさえあればいい。
「ブログのようなPC」は、かつてのシャープあたりなら、やってもおかしくない製品コンセプトだと思う。もちろん、ポメラのキングジムが出してもいいし、無印良品あたりが出してもいいかもしれない。
機能を絞り込んで、シンプルなデザインにすれば、日本企業でも「世界に勝てるPC」がきっと作れると思う。
関連エントリ:
ファイルシステムのないPC
http://mojix.org/2012/10/08/no-filesystem
ノートPCが1000円になったらどうなるか
http://mojix.org/2010/08/18/notepc-1000yen
「ブログのようなPC」とは、ブログを書くのと同じような感覚で使える、シンプルなPCだ。
「新規作成」をクリックすると、エディタが立ち上がる。中身を書いて、「保存」すると、ファイルができる。ファイルの保存場所を指定する必要はない。ファイル名は、日時やファイルの冒頭部分から自動生成される。
「開く」をクリックすると、ファイル一覧が出てくる。ファイルはあたらしい順に並んでいて、ファイル名から日時とファイル内容が大体わかるので、たいていの場合は目視で選べる。目視でわからない場合は、キーワード検索もできる。
ファイルの削除は、ファイルを開いている状態で、「これを削除」を選ぶ。確認ダイアログが出て、「OK」を押すと削除。「ゴミ箱」機能はない。
「設定」で、DropboxやEvernoteなどのネットサービスを指定しておくと、自動的に同期したり、手動でファイルのやりとりもできる。
ブラウザを搭載していて、ブラウザで見れるものは、なんでも見れる。いっぽうファイルの作成は、テキストファイルしか作成できない。ワードやエクセルは扱えない。
アプリケーションのインストールはできない。アプリケーションは、テキストエディタとブラウザしか入っておらず、変更できない。
私が想像する「ブログのようなPC」は、大体こんな感じだ。これくらいシンプルであれば、できることは限られるが、「使いこなせない」という心配もない。
ここまでシンプルだと、もはや「PC」とは呼べないかもしれず、むしろ「ポメラ」あたりに近いかもしれない。「コンピュータ」というよりも、「文房具」に近づいているわけだ。
ポメラは、機能をものすごく絞りこんでいて、その基本コンセプトは正しい。しかし現実には、せめてブラウザとネット接続がないと、使える場面が少ない。いまのポメラだと、会議のメモや、原稿書きくらいにしか使えない。これでは、iPadに負けてしまう。
「ブログのようなPC」は、iPadよりもさらに機能が少なく、しかしポメラよりも多い。コア機能は、
1. テキストエディタ
2. ブラウザ
3. ネット接続
の3つだ。ブラウザは最新のフル機能は必要なく、ウィキペディアを表示できるくらいでいい。極端にいえば、モノクロでもいい。
私から見ると、iPadですら、機能が多すぎる。アプリのインストールとか、別にいらない。要するに、ネットにつながって、ブラウザさえあればいいのだ。
「アプリのインストール」がなければ、シンプルになるだけでなく、セキュリティ的にも望ましい。多機能はリスクでもあるのだ。
こういうものがあれば、私はぜひ買いたいし、潜在需要もそれなりにあると思う。これくらいのものなら、アップルでなくても作れそうだ。すばらしいデザインでなくても、シンプルでさえあればいい。
「ブログのようなPC」は、かつてのシャープあたりなら、やってもおかしくない製品コンセプトだと思う。もちろん、ポメラのキングジムが出してもいいし、無印良品あたりが出してもいいかもしれない。
機能を絞り込んで、シンプルなデザインにすれば、日本企業でも「世界に勝てるPC」がきっと作れると思う。
関連エントリ:
ファイルシステムのないPC
http://mojix.org/2012/10/08/no-filesystem
ノートPCが1000円になったらどうなるか
http://mojix.org/2010/08/18/notepc-1000yen