2003.10.28
サーバではなくクライアントがXMLを処理するパラダイム / P2P的な風景
5月のOSCOM 3で、Jon Udellキーノートスピーカーの1人だった
以下がそのスライド。

Grade School CMS Lessons
http://weblog.infoworld.com/udell/misc/oscom/intro.html

このプレゼンの内容も面白いのだが、このスライドツール自体も、Jon Udell本人がJavaScriptで作っている(舞台裏)。

このスライドはサーチを備えていて、このサーチがかなり面白いことをしている。

上記スライドのサーチページ
http://weblog.infoworld.com/udell/misc/oscom/search.html

このページのHTMLソースを読むとわかるのだが、JavaScriptの中で別ページのXMLとXSLファイルを読み込んで、これをJavaScriptの中でXPATHで検索している。

WebのXML技術はたいてい、XMLをサーバ側で処理してHTMLに変換するなどして、クライアント側(ブラウザ)に送る。しかしここでは、XMLをモロにクライアント側に送って、クライアント側でXML処理しているわけだ。

サーバではなくクライアントがXMLを処理するというのは、ちょっとしたパラダイム変換だろう。そしてこの考え方は、RSSやWebサービスと重なってくる。XML on HTTPによるソフトウェア通信だ。

ブラウザはもはや、人間がHTMLページを見るだけのものではなく、自前でXML処理をしてしまうくらい高機能なものになった。WindowsにとってIEはもはやブラウザ以上のものだし、Mozillaにしてもそのアーキテクチャは最初からアプリケーションプラットフォームとして考えられている。

ケータイのようなシンクライアントが出てくる一方で、PCのブラウザはこれからもっと高機能化に向かい、OSやサーバとの境界がぼやけてくるかもしれない。

すべてのPCが、サーバ兼クライアントの「ノード」になる。
そんなP2P的な風景が、すぐその先に見えてくる。