2005.08.19
LATCH - 5つの情報の整理棚
リチャード・ソール・ワーマン(Richard Saul Wurman)の 『それは「情報」ではない。』 (金井哲夫訳 2001、エムディエヌコーポレーション)(原著 『Information Anxiety 2』 2000)を読み直している。

この本で、情報を整理する5つの方法として「LATCH」というのが出てくる。便利な考え方なので、ここで紹介してみたい。

LATCH - 5つの情報の整理棚

1. Location (位置)
2. Alphabet (アルファベット)
3. Time (時間)
4. Category (分野)
5. Hierarchy (階層)

情報を分類する方法はこの5つしかない、とワーマンは言っている。

1. は国やエリア、住所などによる分類。2.~4.は説明不要だと思う。5.は、「大小」「値段」「重要性」などの「量」の順番に並べる方法だ。

この本は、 『情報選択の時代』 (松岡正剛訳 1990、日本実業出版社)(原著 『Information Anxiety』 1989)をベースにしている。「LATCH」に対応する5つの分類はこの時点ですでに出ており、こうなっている。

1. Category (分野)
2. Time (時間)
3. Location (場所)
4. Alphabet (アルファベット)
5. Continuum (連続体)

この5つは変わっていないが、「Continuum」を「Hierarchy」と言い換えて、順番を変えたのが「LATCH」だ。

語呂を良くして覚えられるように、再設計(リファクタリング)したのだろう。このへんがワーマンらしい。

ワーマンは「情報建築家(information architect)」の先駆者で、私がもっとも好きな「思想家」の1人だ。

関連エントリ :
学習とは何がおもしろいかに気づくこと - ワーマン 『情報選択の時代』
http://mojix.org/2003/10/12/2158