ダウ936ドル高、日経平均1171円高 「流れが変わった」1日
ダウも日経平均も、ついに反騰した。ダウは936ドル高、日経平均1171円高という、見たこともない上げ幅だ。
asahi.com - ダウ、936ドル高 過去最大の上げ幅 9387ドルに(2008年10月14日9時58分)
http://www.asahi.com/business/update/1014/TKY200810140001.html
<13日のニューヨーク株式市場は、大企業で構成するダウ工業株平均の終値が前週末比936.42ドル高の9387.61ドルと急騰した。上げ幅は過去最大を記録し、上昇率は11%に達した。ダウ平均は前週末10日まで8営業日連続の下落で計約2400ドル下げたが、9000ドル台を3営業日ぶりに回復し、ひとまず下落に歯止めがかかった>。
asahi.com - 東証最高の上昇率、終値1171円高 実体経済なお悪化(2008年10月14日23時13分)
http://www.asahi.com/business/update/1014/TKY200810140201.html
<米欧各国政府が金融機関への巨額の資本注入に踏み切るなか、14日の世界の株式市場は軒並み値を上げた。東京市場では日経平均株価の終値が過去最大の上昇率を記録。米国市場も前日に続き大幅続伸で始まった。金融不安はひとまず後退した形だが、実体経済の悪化など懸念材料も多く残され、市場が安定するかどうかは流動的だ>。
まずニューヨークの10月13日(日本時間13日晩~14日朝)の動き。
そして今日10月14日の日経平均。
3か月のグラフを見ると、こうなっている。
この2週間ほどで株価が墜落していく様子、そして今日の戻りがいかに大きいものだったかがわかる。
上のasahi.comの記事では、<金融不安はひとまず後退した形だが、実体経済の悪化など懸念材料も多く残され、市場が安定するかどうかは流動的だ>という慎重な書き方をしており、私もその通りだと思うが、株価としてはこれで「底を打った」可能性が高いと思う。
13日のNYの爆上げは、米欧各国政府による資本注入発表はもちろんだが、NY市場が開く前に、三菱UFJによるモルガン・スタンレーへの出資が1日前倒しで実施されたと発表されたのも大きかったようだ。
産経ニュース - 三菱UFJ、モル・スタへの出資完了 直前に条件を大幅変更(2008.10.13 21:58)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/081013/fnc0810132204011-n1.htm
<三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は13日、経営危機に陥った米証券2位のモルガン・スタンレーに対する90億ドル(約9000億円)の出資を、条件を見直した上で実施したと発表した。予定の払い込み期日より1日前倒しされた。当初計画では、普通株式と、議決権や配当の条件が異なる優先株式とを取得する計画だったが、すべて優先株とした。将来は普通株へ転換できる優先株を普通株とし、モルガンへの支配力を従来計画通り議決権比率の21%まで高める方針。優先株は普通株の株価下落の影響を受けにくく、三菱UFJには損失計上を回避できるメリットがある>。
世界恐慌寸前の状況で、このリスクもある出資を日本の民間銀行がおこない、世界的な株安連鎖に歯止めをかけるのに貢献したことは、実に意義が大きいと思う。結果的には、モルスタも三菱UFJも大きく値を上げた。
今後しばらくは予断を許さない状況が続くにしても、今日は明らかに「流れが変わった」1日だった。
経済は「信用」で成り立っているので、実体がどうなのかという以上に、「今後どうなりそうか」という見通し、「センチメント」で動く。その意味で、これほどの記録的な爆上げで株価が世界的に反騰したことは、総悲観ムードだった「センチメント」の改善に大きく寄与したはずだ。
関連エントリ:
日本株が面白くなってきた
http://mojix.org/2008/10/09/nihonkabu
日経平均、4年10カ月ぶり1万円割れ
http://mojix.org/2008/10/07/nikkei_10000ware
asahi.com - ダウ、936ドル高 過去最大の上げ幅 9387ドルに(2008年10月14日9時58分)
http://www.asahi.com/business/update/1014/TKY200810140001.html
<13日のニューヨーク株式市場は、大企業で構成するダウ工業株平均の終値が前週末比936.42ドル高の9387.61ドルと急騰した。上げ幅は過去最大を記録し、上昇率は11%に達した。ダウ平均は前週末10日まで8営業日連続の下落で計約2400ドル下げたが、9000ドル台を3営業日ぶりに回復し、ひとまず下落に歯止めがかかった>。
asahi.com - 東証最高の上昇率、終値1171円高 実体経済なお悪化(2008年10月14日23時13分)
http://www.asahi.com/business/update/1014/TKY200810140201.html
<米欧各国政府が金融機関への巨額の資本注入に踏み切るなか、14日の世界の株式市場は軒並み値を上げた。東京市場では日経平均株価の終値が過去最大の上昇率を記録。米国市場も前日に続き大幅続伸で始まった。金融不安はひとまず後退した形だが、実体経済の悪化など懸念材料も多く残され、市場が安定するかどうかは流動的だ>。
まずニューヨークの10月13日(日本時間13日晩~14日朝)の動き。
そして今日10月14日の日経平均。
3か月のグラフを見ると、こうなっている。
この2週間ほどで株価が墜落していく様子、そして今日の戻りがいかに大きいものだったかがわかる。
上のasahi.comの記事では、<金融不安はひとまず後退した形だが、実体経済の悪化など懸念材料も多く残され、市場が安定するかどうかは流動的だ>という慎重な書き方をしており、私もその通りだと思うが、株価としてはこれで「底を打った」可能性が高いと思う。
13日のNYの爆上げは、米欧各国政府による資本注入発表はもちろんだが、NY市場が開く前に、三菱UFJによるモルガン・スタンレーへの出資が1日前倒しで実施されたと発表されたのも大きかったようだ。
産経ニュース - 三菱UFJ、モル・スタへの出資完了 直前に条件を大幅変更(2008.10.13 21:58)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/081013/fnc0810132204011-n1.htm
<三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は13日、経営危機に陥った米証券2位のモルガン・スタンレーに対する90億ドル(約9000億円)の出資を、条件を見直した上で実施したと発表した。予定の払い込み期日より1日前倒しされた。当初計画では、普通株式と、議決権や配当の条件が異なる優先株式とを取得する計画だったが、すべて優先株とした。将来は普通株へ転換できる優先株を普通株とし、モルガンへの支配力を従来計画通り議決権比率の21%まで高める方針。優先株は普通株の株価下落の影響を受けにくく、三菱UFJには損失計上を回避できるメリットがある>。
世界恐慌寸前の状況で、このリスクもある出資を日本の民間銀行がおこない、世界的な株安連鎖に歯止めをかけるのに貢献したことは、実に意義が大きいと思う。結果的には、モルスタも三菱UFJも大きく値を上げた。
今後しばらくは予断を許さない状況が続くにしても、今日は明らかに「流れが変わった」1日だった。
経済は「信用」で成り立っているので、実体がどうなのかという以上に、「今後どうなりそうか」という見通し、「センチメント」で動く。その意味で、これほどの記録的な爆上げで株価が世界的に反騰したことは、総悲観ムードだった「センチメント」の改善に大きく寄与したはずだ。
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日本株が面白くなってきた
http://mojix.org/2008/10/09/nihonkabu
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http://mojix.org/2008/10/07/nikkei_10000ware