2008.12.07
サラリーマン川柳
第一生命 - サラリーマン川柳
http://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/

ウィキペディア - サラリーマン川柳
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5..

<サラリーマン川柳(-せんりゅう)とは、第一生命の企画コンクール。また、ここで詠まれた川柳自体も指す>。

<コンクールは1987年(発表は1988年)に始まり、以降毎年、募集選考が行われている。
 内容は、好不景気や流行語など、その年の流行や世相を反映しながら、サラリーマンの悲哀や夫婦関係をユーモアや皮肉たっぷりに読んだものが多い。
 日本漢字能力検定協会の今年の漢字、住友生命の創作四字熟語、東洋大学の現代学生百人一首、自由国民社の新語・流行語大賞と並んで、現代の世相を反映する一つの指標として使われることが多く、入選作が発表されると各メディアで取り上げられる>。

「サラリーマン川柳」、これまでもその存在は知っていたが、興味を持ったことはなかった。「ダジャレ」系のベタなギャグが私はあまり好きじゃなくて、これもその類(たぐい)だろうと思っていた。

しかしあらためて見てみると、けっこう面白いのだ。サイトには、年度別の優秀作と、内容によってテーマ別に分けた優秀作がたくさん掲載されている。たしかにダジャレ系に近いものもあるが、全体としては別にダジャレということもなく、純粋に川柳という形式を使いこなしている。

以下、私が気に入ったものをいくつか紹介。

上司・部下編より:

上ファジー 下デジタルで 我なやむ          最先端企業

定時前 「すまんな」「悪いな」「よろしくな」          やなこった

仕事・一般編より:

静けさや 空気読む人 眠る人          サラ川小町

打ち合わせ 次回の日時を 決めただけ          会議は踊る

5時過ぎの 「ちょっと」の声が 命取り          みっちゃん

通勤・アフター5編より:

忘年会 娘ミシュラン 父酒乱          ミスターベークマン

マイホーム 駅は出来たが 新幹線          トンボトンボ

川柳の5・7・5という切り詰められたフォーマットで、サラリーマンの境遇をユーモラスに描写し、韻も踏んで、これほど多くの内容を語れることに驚いてしまう。

詠み人の力量はもちろんだが、ひらがな・カタカナ・漢字という3種類の文字を持つ日本語の表現力に、あらためて感嘆させられた。


関連エントリ:
ひらがな、カタカナ、漢字を使い分けられるのが日本語の強み
http://mojix.org/2008/07/05/hiragana_katakana_kanji
科学は日本語を必要としないが、文化は日本語を必要とする
http://mojix.org/2008/11/17/kagaku_bunka_nihongo