2009.04.27
国家予算の作り方を知る人は、もはや安眠することが出来ない
池田信夫 blog - 何でもあり
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/5bd3b594c425157de1b5f3fc3ebeb56e

<共産党も警告するように、「100年に1度の経済危機」という思考停止をまねきやすい言葉に便乗して、「何でもあり」の異常な財政・金融政策が続けられている。先日、ある自民党の族議員が「今までずっと当初予算で要求して認められなかった庁舎の改築費が、今度の補正では3年分前倒しで認められた。財務省から『何かありませんか』と御用聞きに来た」と驚いていた>。

<私も補正の要求作成を手伝ったことがある。課長補佐が「来週までにITがらみで500億円の使い道を考えてください」といってきたので、思いつきである無線技術の「電波特区」の話をすると、その日のうちに「200億要求するのでペーパーを書いてください」という電話が来た。その新技術の専門家を呼んで打ち合わせをし、徹夜で提案を書く――という突貫工事だった。幸か不幸か、この予算は通らなかったが、一度も見たことのない無線技術に200億円出す理由を審議官に説明したときは、われながら恐いと思った>。

何百億円もの税金をどう使うか、こんなデタラメな方法で決められているのだ。今回の15兆円のバラマキも、この調子で決められているのだろう。

私はこれを読んで、ビスマルクの「ソーセージと法律の作り方を知る人は~」という言葉を思い出した。

ソーセージと法律の作り方を知る人は、もはや安眠することが出来ない
(Wer weiß, wie Gesetze und Würste zustande kommen, der kann nachts nicht mehr ruhig schlafen.)

国家予算も、似たようなものだろう。「国家予算の作り方を知る人は、もはや安眠することが出来ない」。


関連エントリ:
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