世界の言語の数体系
異をとなえん - 世界で一番優れた数の表現を持った言語は日本語
http://munya.dtiblog.com/blog-entry-7.html
<世界で一番優れた数の表現を持った言語は日本語である。本の一節を引用してみよう>。
<数のかぞえ方がそれである。
千二百九十七
これは、他の文明語に比し、もっとも簡潔かつ合理的ないい方である。英語では、
one thousand two hundred and ninety seven
であり、andという実は不必要な附加物を入れる。フランス語はもっと面倒くさく、
mille deux cent quatre-vingt-dix-sept
である。いや、もっと簡単な例をあげよう。
十一、十二、十三、十四、
これは、十一、十二、十三、十四をいうのに、もっとも簡潔なそうして合理的ないい方と、やはり思われる。少くとも英語のeleven, twelve, thirteen, fourteen、フランス語のonze, douze, treize, quatorze、ドイツ語のelf, zwolf, dreizehn, vierzehn、よりも、そうである>。
<このように、欧米系の言語は完全な十進法に基いていないために、非常にわかりずらい。フランス語などは十進法と二十進法が混在していて石原慎太郎が「フランス語は数を勘定できない言葉だから、国際語として失格している」と言いたくなる気持ちは日本人としてよくわかる。このように、日本語は世界で一番優れた数の表現を持っているのである>。
ここで紹介されている、次のサイトがおもしろい。
思索の遊び場 - 世界の言語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/numberj.html
<私は世界のいろいろな言語でどのように数を数えるのかを集めています。私が個人的に複雑だと思う順番で並べてあります>。
これの上位にある言語を見てみると、例えばこんな感じ。
フリ語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/hulij.html
<フリ語はパプア・ニューギニアの一言語で、十五進法を用いています>。
フリ語では、例えば「31」は
<ngui ki, ngui tebone-gonaga mbira (ングィ・キ・ングィ・テボネゴナガ・ンビリャ)>
となり、これは
<(15 × 2) + (3 番目の 15 の 1 個)>
というふうにできている。
ナワトル語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/nahuatlj.html
<ナワトル語の数体系は完全に 20 進法で、100 より大きい数も 20 進法で表されます>。
ナワトル語(使用地域:メキシコ)では、「99」は
<näuh-pöhualli-on-caxtölli-on-nähui (ナーウポーワッリ・オンカシトーッリ・オンナーウィ)>
となり、これは
<(4 × 20) と 15 と 4>
という組み合わせでできている。
アランブラック語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/alamblakj.html
<アランブラック語には 1, 2, 5, 20 を表す単語しかなく、他の数はそれらの組み合わせで表されます>。
アランブラック語(使用地域:パプア・ニューギニア)では、「28」は
<yima yohtti tir yohtti hosfirpat>
となり、これは
<(20 ちょうど) と (5 ちょうど) と (2 と 1) >
という組み合わせでできている。
このサイトの情報源になったリンク集が下のほうにあり、そこにはこうある。
<驚くべきことに、同じ教育環境では、中国語を話す子供は英語を話す子供より数の能力が高いことが分かっている。両方話せる子供は、中国語で考えるほうが数の能力が高い。不規則な数体系は子供の数の能力に悪影響がある>。
たしかに、言語は人間の認識そのものにかかわるので、言語の数体系が「数の能力」に直結してきても不思議ではない。
言語の「設計」がいかに重要か、あらためて気づかされる。数という点では日本語はよくできているが、「I」「you」にあたるボキャブラリーがやたら多いとか、文字数が多いといった言語特性は、日本人に少なからぬ影響を与えているわけだ。
関連エントリ:
科学は日本語を必要としないが、文化は日本語を必要とする
http://mojix.org/2008/11/17/kagaku_bunka_nihongo
ひらがな、カタカナ、漢字を使い分けられるのが日本語の強み
http://mojix.org/2008/07/05/hiragana_katakana_kanji
規格外の東大名誉教授、西村肇
http://mojix.org/2006/02/05/233240
http://munya.dtiblog.com/blog-entry-7.html
<世界で一番優れた数の表現を持った言語は日本語である。本の一節を引用してみよう>。
<数のかぞえ方がそれである。
千二百九十七
これは、他の文明語に比し、もっとも簡潔かつ合理的ないい方である。英語では、
one thousand two hundred and ninety seven
であり、andという実は不必要な附加物を入れる。フランス語はもっと面倒くさく、
mille deux cent quatre-vingt-dix-sept
である。いや、もっと簡単な例をあげよう。
十一、十二、十三、十四、
これは、十一、十二、十三、十四をいうのに、もっとも簡潔なそうして合理的ないい方と、やはり思われる。少くとも英語のeleven, twelve, thirteen, fourteen、フランス語のonze, douze, treize, quatorze、ドイツ語のelf, zwolf, dreizehn, vierzehn、よりも、そうである>。
<このように、欧米系の言語は完全な十進法に基いていないために、非常にわかりずらい。フランス語などは十進法と二十進法が混在していて石原慎太郎が「フランス語は数を勘定できない言葉だから、国際語として失格している」と言いたくなる気持ちは日本人としてよくわかる。このように、日本語は世界で一番優れた数の表現を持っているのである>。
ここで紹介されている、次のサイトがおもしろい。
思索の遊び場 - 世界の言語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/numberj.html
<私は世界のいろいろな言語でどのように数を数えるのかを集めています。私が個人的に複雑だと思う順番で並べてあります>。
これの上位にある言語を見てみると、例えばこんな感じ。
フリ語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/hulij.html
<フリ語はパプア・ニューギニアの一言語で、十五進法を用いています>。
フリ語では、例えば「31」は
<ngui ki, ngui tebone-gonaga mbira (ングィ・キ・ングィ・テボネゴナガ・ンビリャ)>
となり、これは
<(15 × 2) + (3 番目の 15 の 1 個)>
というふうにできている。
ナワトル語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/nahuatlj.html
<ナワトル語の数体系は完全に 20 進法で、100 より大きい数も 20 進法で表されます>。
ナワトル語(使用地域:メキシコ)では、「99」は
<näuh-pöhualli-on-caxtölli-on-nähui (ナーウポーワッリ・オンカシトーッリ・オンナーウィ)>
となり、これは
<(4 × 20) と 15 と 4>
という組み合わせでできている。
アランブラック語の数体系
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/alamblakj.html
<アランブラック語には 1, 2, 5, 20 を表す単語しかなく、他の数はそれらの組み合わせで表されます>。
アランブラック語(使用地域:パプア・ニューギニア)では、「28」は
<yima yohtti tir yohtti hosfirpat>
となり、これは
<(20 ちょうど) と (5 ちょうど) と (2 と 1) >
という組み合わせでできている。
このサイトの情報源になったリンク集が下のほうにあり、そこにはこうある。
<驚くべきことに、同じ教育環境では、中国語を話す子供は英語を話す子供より数の能力が高いことが分かっている。両方話せる子供は、中国語で考えるほうが数の能力が高い。不規則な数体系は子供の数の能力に悪影響がある>。
たしかに、言語は人間の認識そのものにかかわるので、言語の数体系が「数の能力」に直結してきても不思議ではない。
言語の「設計」がいかに重要か、あらためて気づかされる。数という点では日本語はよくできているが、「I」「you」にあたるボキャブラリーがやたら多いとか、文字数が多いといった言語特性は、日本人に少なからぬ影響を与えているわけだ。
関連エントリ:
科学は日本語を必要としないが、文化は日本語を必要とする
http://mojix.org/2008/11/17/kagaku_bunka_nihongo
ひらがな、カタカナ、漢字を使い分けられるのが日本語の強み
http://mojix.org/2008/07/05/hiragana_katakana_kanji
規格外の東大名誉教授、西村肇
http://mojix.org/2006/02/05/233240