2010.12.24
為末大「人を喜ばせる為に生きてやいないか」
Togetter - 為末大「人を喜ばせる為に生きてやいないか」
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陸上選手の為末大(ためすえ・だい)氏による、日本に関するツイートをまとめたもの。日本の問題点をズバズバ突く、金言にあふれている。為末氏はここにこだわってきたので、日本のどこがダメなのか、よく見えるのだろう。

<人を喜ばせる為に生きてやいないか>

<多くの人はこんなにみんなの為にやってるのになんで幸せになれないんだと恨んでいる。だからこんなに世に嫉妬が溢れている>

<なんでこんなにやってるのに報われないんだ。どうしてこんなにやってるのにみんな褒めてくれないんだ。それがいつの間にか社会への恨みに変わる。評価されるのはいつも自分の好きな事にしたがっている人。みんなが期待する人に成ろうとしない人。世の中が評価する人生ではなく自分がやりたい人生を>

<残酷なのは人の評価を気にしている人を、みんなどこかで軽蔑している事でしょうか>

<すごいと言われたい症候群も、がっかりされたくない症候群も、バカにされたくない症候群も、つまり他人にコントロールされている>

<期待に応えようと必死で頑張った先には自分が自分のままでいる事を許してくれない世界がある。そんな人だと思わなかったという言葉を恐れて自分が壊れるまで他人に捧げてしまう>

<人を喜ばせる為に生きている人は誰しもがそれ自体を幸せと感じられているわけでなく、むしろがっかりされない為に無理をしている場合が多いのでは>

<人の為に何かをしたい。そう思っていても深く自分を見つめると、実は相手を喜ばせて自分を認めさせたいのが理由だったりする。だから相手に親切にしてあげて反応がないと、何か損をした気分になる。ただ、与える事ができない。見返りを求めてしまう>

<いい事はいい事なんです。人に親切にするのも優しくするのも。ただそうしたいからするんではなくて、しないと怖いからする人もいる。そういう人は自分に価値を感じられなくて苦しんでいる。だから抜け出すきっかけになればと>

<二種類あるんです。自分が高まっていく道とやればやるほど虚しくなる道が。違いは好きだから進んだ道か、褒められるから進んだ道か>

<英語が喋れないから英語は必要ないといい、お金が無いから世の中お金じゃ無いという。英語がしゃべれていれば喋れないやつはばかだと、お金があればお金が無いやつはだめだと言っただろう。それが他人に依存している人の特徴>

<参加するレースは自分で決めたのか。どのレースにも参加しようとしてやいないか。ましてや、ただギャラリーが多いからそのレースを選んでやいないか。レースはゴールして終わりではない、死ぬまで続く。死ぬまでやり通せるレースを選んだか>

こうした一連の言葉に、日本人ならば、感じるところがある人は少なくないと思う。

このように日本の問題点をはっきり認識していれば、そこに嵌(はま)らないようにすることが、日本で「いかに生くべきか」という指針になりそうだ。


関連エントリ:
競争好きのアメリカ 「敗者への寛容」と「勝者への寛容」
http://mojix.org/2009/12/11/america_two_kannyou
「主観恐怖症」の日本
http://mojix.org/2009/10/11/shukan_kyoufu