政治的に正しくない政治ガイド
20/20 - Politically Incorrect Guide To Politics - Pt. 1 of 6
http://jp.youtube.com/watch?v=Phs6CwnutoY
先日紹介した「Stupid in America」と同じ、米国ABC Newsの20/20というコーナーで最近放送された番組(英語)。
「Politically Incorrect Guide To Politics(政治的に正しくない政治ガイド)」というタイトルで、政治に対するリバタリアニズム的な見方を紹介している。「Politically Incorrect(政治的に正しくない)」というのは、リバタリアニズムはアメリカにおいてもメジャーな政治的スタンスとはいえず、マイナーな立場なので、自虐的にそう称しているのだろう。
アメリカ大統領選では、オバマもマケインもあれこれ公約しており、それぞれの支持者も熱狂的に応援している。しかし、そもそも政府に期待せず、政府は最小限でいい(あるいは不要)というリバタリアニズムの立場からは、どちらを支持することもなく、醒めた目で見ることになる。その「醒めたスタンス」が面白く映像化されている。
スケートリンクの場面では、中央に拡声器を持ったリーダーが立ち、皆にあれこれ指示するが、これではうまくいかないことを説明している。リバタリアニズムは各個人が自分の好きなように、自由にやることを重視しており、そこから立ち上がる「自生的秩序(spontaneous order)」を支持する。スケートリンクではそれぞれが自分のペースで勝手にすべっているが、それでうまくいっており、これが「自生的秩序」の例示になっている。
アメリカでもリバタリアニズムはマイナーな立場のようだが、それでもこうしてメジャー局の番組になるのだから、さすがだと思う。日本では、政権批判はほとんどつねに「左」寄りの「庶民の味方」路線=「大きな国家」路線=反市場・反自由路線だ。左右どちらでもないリバタリアニズム的なスタンスを日本のマスコミで見かけることはほとんどない。
しかし日本でも、いまの自民党にも民主党にも共感できないという人はきっと多いだろう。「右」でも「左」でもないリバタリアニズムという立場がもっと知られるようになれば、それに共感する人は少なくないと思う。例えばオープンソースやフリーソフトウェアなどは、自由と自己責任が当たり前の世界であり、リバタリアニズムと親和するところがある。
関連:
Wikipedia - John Stossel
http://en.wikipedia.org/wiki/John_Stossel
この番組「20/20」のガイド役、John Stosselはリバタリアンらしい。
関連エントリ:
マンガでわかるハイエク『隷属への道』
http://mojix.org/2008/10/22/serfdom_manga
蔵研也さんのブログ、FLOSSとリバタリアニズムの関係
http://mojix.org/2008/07/28/floss_libertarianism
ノーラン・チャート
http://mojix.org/2008/04/20/nolan_chart
http://jp.youtube.com/watch?v=Phs6CwnutoY
先日紹介した「Stupid in America」と同じ、米国ABC Newsの20/20というコーナーで最近放送された番組(英語)。
「Politically Incorrect Guide To Politics(政治的に正しくない政治ガイド)」というタイトルで、政治に対するリバタリアニズム的な見方を紹介している。「Politically Incorrect(政治的に正しくない)」というのは、リバタリアニズムはアメリカにおいてもメジャーな政治的スタンスとはいえず、マイナーな立場なので、自虐的にそう称しているのだろう。
アメリカ大統領選では、オバマもマケインもあれこれ公約しており、それぞれの支持者も熱狂的に応援している。しかし、そもそも政府に期待せず、政府は最小限でいい(あるいは不要)というリバタリアニズムの立場からは、どちらを支持することもなく、醒めた目で見ることになる。その「醒めたスタンス」が面白く映像化されている。
スケートリンクの場面では、中央に拡声器を持ったリーダーが立ち、皆にあれこれ指示するが、これではうまくいかないことを説明している。リバタリアニズムは各個人が自分の好きなように、自由にやることを重視しており、そこから立ち上がる「自生的秩序(spontaneous order)」を支持する。スケートリンクではそれぞれが自分のペースで勝手にすべっているが、それでうまくいっており、これが「自生的秩序」の例示になっている。
アメリカでもリバタリアニズムはマイナーな立場のようだが、それでもこうしてメジャー局の番組になるのだから、さすがだと思う。日本では、政権批判はほとんどつねに「左」寄りの「庶民の味方」路線=「大きな国家」路線=反市場・反自由路線だ。左右どちらでもないリバタリアニズム的なスタンスを日本のマスコミで見かけることはほとんどない。
しかし日本でも、いまの自民党にも民主党にも共感できないという人はきっと多いだろう。「右」でも「左」でもないリバタリアニズムという立場がもっと知られるようになれば、それに共感する人は少なくないと思う。例えばオープンソースやフリーソフトウェアなどは、自由と自己責任が当たり前の世界であり、リバタリアニズムと親和するところがある。
関連:
Wikipedia - John Stossel
http://en.wikipedia.org/wiki/John_Stossel
この番組「20/20」のガイド役、John Stosselはリバタリアンらしい。
関連エントリ:
マンガでわかるハイエク『隷属への道』
http://mojix.org/2008/10/22/serfdom_manga
蔵研也さんのブログ、FLOSSとリバタリアニズムの関係
http://mojix.org/2008/07/28/floss_libertarianism
ノーラン・チャート
http://mojix.org/2008/04/20/nolan_chart