2011.05.29
河野太郎氏は自民党を出るべきだ
週刊文春 - “脱原発”を叫ぶ河野太郎議員 自民で囁かれる厳しい評判 (2011年5月11日)
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20110511-01-0702.html

<「安全神話はおとぎ話だ」、「自民党がやるべきことは謝罪だ」と、東京電力福島第一原発の事故に関して、過激な言葉を連発している自民党の河野太郎衆院議員。「東電は一度、解体すべき。逆立ちしても鼻血が出ないぐらいまで賠償金を払わせるべきだ」と東電の責任を追及しつつ、経済産業省からマスコミまでを「鉄の五角形」と一刀両断だ>。
 
<国民の鬱憤を晴らすような歯切れのいい言葉に、政界で拍手喝采、すわ次の総裁候補かと思えば、党内で河野氏を支持する声はいっこうに広がっていない>。

<党内の評判は芳しくなく、「威勢のいいことを言うが、最後は腰砕けになる」、「自分のポストを欲しがるだけ。あれでは誰もついていかない」と手厳しい>。

基本的にゴシップ記事であり、自民党内にいる河野太郎氏を好かない勢力が情報源だろう。しかし、河野太郎氏を支持している私ですら、この記事には「言えてる」と思うところがある。

河野太郎氏の主な特徴は、

1) 有名政治家の2世
2) しかし本人もオヤジに劣らぬ実力派
3) 地元からの支持も厚い
4) 威勢のいい改革派

といったところだろう。この河野氏とわりと似たポジションにいるのが、渡辺喜美氏だ。渡辺氏も、この4点いずれにもあてはまる。

渡辺喜美氏は早くに自民党を出て、2009年にみんなの党を立ち上げた。みんなの党は成長をつづけ、いまや日本政治の勢力図を塗り替えつつある。

いっぽう河野太郎氏は、ずっと自民党にいつづけている。内部から自民党を変えようとしているのかもしれないが、なかなかうまくいっていない。

河野太郎氏はいい政治家だと思うが、この「ずっと自民党にいつづけている」ということが、結局のところ「威勢のいいことを言うが、最後は腰砕けになる」という印象を生むのではないか。

河野氏のような歯切れのいい改革派は、どう見ても自民党にはフィットしない。ぜひ渡辺氏のように新党を立ち上げて、河野氏を支持する自民党の改革派をひきつれていってほしい。河野氏ならば、それができるポテンシャルがじゅうぶんにある。むしろ、これをやらずに自民党にいつづけているという中途半端さが、失望を生んでいると思う。

いまの自民党は、私からすると、民主党よりもさらにみっともない政党だ。民主党にもたくさん失点があり、とても支持できないが、それでも政権党としていろいろやり、物事を前に進めようとしているのが見える。いまの自民党は、まるでかつての社会党のような感じで、何にでも反対し、くだらない文句をつけているだけで、いまや民主党よりもさらに信頼できない感じだ。

河野氏はいわば、そのみっともない自民党の延命に加担しているとも言える。河野氏はいい政治家だと思うので、自民党と心中するのはもったいない。

新党を立ち上げるのではなく、みんなの党に合流するのでもいいと思う。いまごろみんなの党に入るのでは、あまりカッコよくはないが、新党を立ち上げるよりは現実的かもしれない。もし河野氏が入れば、みんなの党もパワーアップするので、みんなの党としてもおそらく歓迎だろう。


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