2011.07.06
「君ならもっとできる」
部下の仕事ぶりが不満なとき、日本の会社の上司であれば、「なんだこのひどい仕事は?」「こんなこともできないのか?」といったネガティブな言葉を、いきなり直球で投げることも少なくないだろう。

しかしアメリカでは、「君ならもっとできる」みたいなポジティブな言い方をする、というのをよく聞く。誰だって、「オマエはアホか?」などと頭ごなしに怒鳴られるよりは、「君ならもっとできる」と言われたほうがうれしいし、素直に言うことを聞こう、という気になるだろう。

「君ならもっとできる」という言葉は、現状の仕事ぶりに対する不満を示しつつ、「ほんとうの能力」はもっと高いはずだ、と相手を肯定している。相手の存在や人格を否定するのではなく、むしろ肯定しながら、現状の仕事だけを否定する、というのがポイントだろう。

こう言われれば、言われたほうも気分を害することなく、現状の仕事はたしかに不満足なものだ、と認めやすくなる。自分は全力を出し切っておらず、自分はもっとできるのだ、というプラスの方向に導かれていくのだ。


関連エントリ:
アメリカ人は「希望駆動型」、日本人は「危機感駆動型」
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