2005.09.13
340兆円はこう使え!
郵貯・簡保の340兆円。
郵政民営化そのものよりも、このお金がいったいどうなるのか、気になって夜も眠れません。

(金額として「350兆円」というのも見ますが、どっちが正しいのか私は知らないので、ここでは340兆円と書いています)

340兆円をどのように使えば日本にプラスになるのか、途方もないアイディアをいくつか考えてみました。

1) Googleを買収する(この案は以前も書きました)。Googleの時価総額がいくらなのかは知りませんが。ちなみに日本最大のトヨタは約17兆円で、トヨタなら20個買えます(トヨタは1個しかありませんが)。Googleを買ってもしお金が余ったら、アマゾンとかイーベイなど有望企業をかたっぱしから買っていく。

2) オープンソースに投資するファンドを作り、オープンソース・ビジネスをやる企業を増やす。ミッチ・ケイパーやマーク・シャトルワースなどオープンソースをリードする投資家と、オープンソースを担うトップエンジニアや論客などをできるだけ日本に集めて、日本を世界最高のオープンソース国家にする。今後、人類が使う情報インフラはほとんどすべてオープンソースになっていくはずです。

3) 世界最強の投資家養成スクールを作る。バフェットとかソロスなどトップレベルの投資家を世界じゅうから招聘。優秀な投資家を育てながら、「実践演習」で340兆円を運用。お金が増えるだけでなく、人材育成とノウハウの輸入ができる。投資はホント勉強になります。

4) 希望する全ての家庭にマイホーム資金を低利(1%とか)で融資する。340兆円なら、日本に3000万世帯として平均1000万円以上貸せる。いまマイホームを持っていない世帯も家賃は払っているはずだから、それほど焦げ付かず、まあまあ返済できるのでは。低利融資なので運用パフォーマンスはいまいちだけど、賃貸ではなく持ち家が増えれば富の局所化に少し歯止めがかかるのと、みんなの安心感が高まることで、労働意欲が増したり、社会不安も少し減る気がする。

とりあえず、思いつきで4つ書いてみました。

要点としては、お金そのものが増えるかどうかよりも、このお金を活用して、どれくらい人材の育成や、外国から優秀な人材を引っぱれるか、また知識やノウハウを高められるか、ということが重要だと思います。いっぽう、4)のようにみんなの生活や安心感を底上げするのも有効だと思います。

つまり、340兆円の運用方法として、お金を増やすことがただうまいだけの外国の投資家などに頼んではいけない。お金だけ増えてもあまり意味はなく、お金ではなく日本に「価値」が増えるように、お金を回せるかどうかが肝心。

雇用はもちろん大事ですが、騒音を立てて道路をほじくりかえすとか、「働いているフリだけでサボっている」ような、無価値な仕事にお金を出してはいけない。ほんとうの価値を創出する仕事にお金を出すべきです。

関連エントリ :

「お金があまっている」 とはどういうことなのか、それはなぜなのかを考えてみる
http://mojix.org/2005/09/02/140722
階級社会の恐怖、お金の力学、教育格差などについての走り書き
http://mojix.org/2005/09/05/121624