2009.05.02
消極的自由と積極的自由
ウィキペディア - 消極的自由
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88..

<消極的自由(しょうきょくてきじゆう、英:negative liberty)は、アイザイア・バーリンがTwo Concepts of Libertyにおいて提唱した、積極的自由(英:Positive liberty)と対になる自由概念の一つ。他者の強制的干渉が不在の状態を意味する>。

<バーリンは消極的自由と積極的自由の区別が西欧政治思想の伝統に深く根付いたものであると指摘している。消極的自由は主にホッブス、ロック、アダム・スミス、ジョン・スチュアート・ミルらイギリスの政治哲学者、積極的自由は主にルソー、ヘーゲル、マルクスらヨーロッパ大陸の哲学者に提唱されてきた>。

「自由主義(リベラリズム)」、「自由主義的(リベラル)」といった、「自由」がらみの主義・思想を指す言葉は、歴史的変遷を経て多義的になっており、どういう思想的・政治的スタンスをあらわしているのかわかりにくいところがある。

これを大きく「消極的自由」と「積極的自由」に分けたのがアイザイア・バーリンで、たしかにこの2つに分けると、ぐっとわかりやすくなる。

消極的自由(negative liberty)
・「~からの自由(liberty from)」
ホッブスロックアダム・スミスジョン・スチュアート・ミルらイギリスの哲学者
自由権、「国家からの自由」
古典的自由主義(classical liberalism)新自由主義リバタリアニズム
「小さな政府」自由放任(レッセフェール)

積極的自由(positive liberty)
・「~への自由(liberty to)」
ルソーヘーゲルマルクスらヨーロッパ大陸の哲学者
社会権、「国家による自由」
現代のリベラリズム(modern liberalism)社会自由主義
「大きな政府」、混合経済

大ざっぱな思想的系譜としては、消極的自由が「英米系」、積極的自由が「大陸系」になる。

私が共感するのは「消極的自由」「英米系」側の考え方なのだが、日本ではたいてい「積極的自由」「大陸系」側の考え方のほうがウケるようだ。

私が最も大事にしている価値は、「自由」「独立」「多様性」といったもので、これが私の価値観の中心にある。私が「消極的自由」「英米系」側の考え方に共感するのは、その根本的な価値観みたいなものが近いからだと思う。

いっぽう「積極的自由」「大陸系」側の考え方は、個別には共感できる部分もあるのだが、基本的な方向性として、私にとって最も重要な価値である「自由」「独立」「多様性」などが抑圧され、「規制」「全体」「統率」などのほうが重視されるような傾向を感じるのだ。

もちろん、この「消極的自由」と「積極的自由」という分け方は便宜的なもので、細かく見れば、そうかんたんに分けられない部分もありそうだ。しかし、それなりに傾向をつかんでいるので、大まかな図式としては役に立つと思う。


関連エントリ:
成長論者と分配論者、その対立点と合意点
http://mojix.org/2009/02/04/seichou_bunpai2
成長論者と分配論者が合意できる「解」とは?
http://mojix.org/2008/12/17/seichou_bunpai