2011.03.03
市場とは「経済の多数決」である
何かを「買う」ということは、いわば「経済的投票」である。

この「買う」「買わない」という判断が、たくさん集まったものが「市場」である。

市場ではみんな、自分が欲しいものだけを買い、欲しくないものは買わない。みんなが欲しがるものは、おおむね、価値あるものだろう。

このことから、市場では価値あるものが売れて、勝ち残っていくという「市場原理」が生じる。

市場とは、いわば「経済の多数決」である。市場原理とは、この「経済の多数決」によって、価値あるものが選別されていくメカニズムのことだ。

もちろん、市場がつねに、絶対に正しいわけではない。いいものが売れないということはよくあるし、その反対に、ろくでもないものが売れる、ということもよくある。しかし全体としては、おおむね信頼できる仕組みだと言えるだろう。

つまり、市場という「経済の多数決」は、多数決というメカニズムが信頼できる程度には、信頼できると思う。

市場や多数決は全能ではないので、そこから愚かな判断が生じることもある。しかし、それは「おおむね信頼できる」ので、社会の決定メカニズムとして、多くの国に採用されているのだろう。


関連エントリ:
自由市場経済がいいと思う人の割合:日本は約4割、中国やインドは約8割
http://mojix.org/2010/05/17/free-market-economy
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http://mojix.org/2009/11/25/what_is_market
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http://mojix.org/2006/01/02/231545
お金は社会の回りもの
http://mojix.org/2005/07/15/143150